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Everybody hates Japan-もちメリカの考古学⑨

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Everybody hates Japan-もちメリカの考古学⑨

沖縄ごっこしている私の母。

実家は神道のなんか大きい家のつもり。



実は、彼女は人生で一度も着物を着たことがなかったらしい。

正月のおせち料理も久しく食べていなかった。

彼女の自慢といったら、ヨーロッパ旅行で持ち帰った服の数々だ。



そんな彼女が、最近何に目覚めたのか、うみねこがつくるおせち料理もどきを強奪していくようになった。


それだけではない。

突然、何を思ったのか、「無料着付け教室」なるものに通い始めたのだった。

定員がいっぱいらしく、何度も無視されたそうなのだが、しつこく電話を掛けまくり、とうとう通いつめてしまった。


彼女は、着物を一枚も持っていなかった。

実は、うみねこは、ふりまで買った着物を何枚か所持していた。

彼女は着物がないと騒ぎまくり、挙句の果てには「中古屋に行っても気に入るものがなかなかない」とか言ってきた。



そんなわけで、急遽、うみねこの持っていた、年相応っぽい地味な色の綿の着物を貸したところ、何か気に入らず「丈が合わなかった」といって返してきた。


それが、一番合うと思ったんだけどなぁ・・。

うみねこは、彼女に、更に小さいサイズの、正絹の着物を貸した。


それは、汗じみがすごくて、ハギレコーナーに100円で売っていたものを、持ち帰り、ざぶざぶ水洗いしたものだった。

彼女はその着物をなぜか気に入り、「丈は丁度よかった。」といってきた。


教室の最終回は、着付けをしたあと、実際外出してみること。

彼女は自分で買った帯と100円の着物をきて、堂々とヒルトンホテルのランチに出かけていったのだった・・・。

手には、やはりうみねこから入手した中古バッグ・・・・。



着付け仲間と一緒に、ヒルトンホテルで、ローストビーフにナントカを食ったとか、しばらく自慢してきた。

その上、

「お母さんあの着物たたむのに夜の3時までかかっちゃった。

だって、結構しわがすごいからアイロンかけたりしてたのー。

また着るから、大切にしないといけないでしょ?」


とか言ってきた。



ハギレ着物は、いつのまにか、彼女の家のクローゼットに収蔵されることになっていた。

いいんですよ・・・別に。それ着て、またヒルトンホテルに行かないといけないしね・・・・。

母の言動は、いつも、謎だ。

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